工務店様向けのシステム導入で失敗をしていませんか?
工務店業務をシステム化する際、下記赤枠の範囲で実現するとします。
一番重要な人の動きについては、あまり考慮されない為、最悪システムを導入した投資効果が無くマイナスとなってしまうケースが多々あります。
Aさん担当の案件例
例えば、Aさんが担当した下記案件の作業動線は赤い線の流れで仕事をしている状況とします。
お客様との契約に始まり、手付金の受取り、システムへの受注処理と協力会社への依頼書発行処理、現場に出向いての協力会社へのフォロー、そして、工事完了後の引き渡しとなります。
工事完了確認をお客様が実施し残金が入金され、協力会社への支払いが完了し、システムに売り上げの計上処理と入金処理を入力し最終的な収支が確定して、Aさん担当の案件が完了します。
※実際には、協力会社への支払いは案件単位ではないでしょうし、入金管理は別の担当者が実施しているケースが殆どかと思いますが、ここでは省略しています。
Bさん主担当、Aさん副担当の案件例
Bさんの案件は緑の線の流れで仕事をしており、赤い線はAさんがフォローしている状況とします。
システムへの入力はBさんが対応していますが、現場の進捗状況はAさんが対応している為、AさんからBさんへの連携が必要です。
◯
システム導入時の担当者の動線
上記のような状況で、下記赤枠の部分をシステム導入で効率化した場合。
赤枠間の範囲はミスなく迅速に処理される為、「作業の効率が上がりミスが少なくなる」と言う前提でシステムを導入しています。
しかし、実はAさんとBさんの連携(黒い点線)が必要となり、ここの連携はシステムの考慮外となります。
2人が連携をする為には、AさんがBさんに現場の状況説明をする時間が必要になり、Aさんの仕事の負担はシステム導入前より重くなります。
システム導入前はAさんが直接伝票処理をしていましたが、システム導入後は、Bさんへの連絡の為、二人の空き時間を調整した上で、現場の情報を説明する事となります。Bさんはその状況を聞いて、システムへの入力処理をする流れに変わります。
従って、Aさんの作業負荷が高くなります。
さらに、連絡ミスが発生すると、フォローする為、効率が悪化する事となり、当初のシステム導入による効果は見込めないどころか、マイナスとなってしまいます。
当然ながら、案件は複数動いているので、実際の現場は、この説明より複雑な状況になっています。
システムを導入する際には、こうゆう視点は抜けており、システムの導入ベンダーもこの視点では見ていないのが現状です。
通常は導入する側の工務店さんが改善すべき事項となりまりすが、事前に想定されていないケースが殆どです。
◯
根性で乗り切る現場担当者
今までのシステム導入時に発生するこの負荷は、担当者の根性で乗り切っているのではないでしょうか。
当然ながら、中小零細企業の社長さんが、システム導入をする際には、それなりの金額をかけて導入している為、社員から社長に対して、現状の問題はほぼ伝わりません。
会社として「導入したシステムに人間が慣れる」前提でシステムを導入しているからです。
そのうちに効率が良くなる。若しくは、効率を良くする為の改善を担当者にやらせる。と、社長は思っているからです。
導入前に、熟考したと思っている課題を計画通りに実施すれば良い。と言う発想が根底にあります。
建前としては正しいのですが、導入時の超ドタバタの状況では、導入前に計画した課題以外に、新たに発生した課題の根本的な問題を見据える為の冷静な判断や時間が無くなっています。
そのような状況では、軌道修正も含めて計画の見直しを考える事ができず、目先のフォローに精力が奪われてしまい、導入前の計画を維持できればうまくいくと思うしか希望が見えなくなっているからです。
そして、現場では、この作業負荷が高すぎる事となり、Aさんのモチベーションが下がり、ミスが発生し社長に怒られる状況が重なり、場合によってはメンタル面で問題が発生する状況になってしまいます。
◯
実際には2以上のシステムが導入されている。。。
青枠のようにシステムが2つ別れている様な複数のシステムがあると、その分の手間がもっとかかり、システムだけの観点でも想定外のコスト増のリスクは潜んでいます。
枠内だけを想定した時は、入力の効率が上がるとか、ミスが減るとか言えるのですが、仕事全体としてみた時には、かえってコストがかかってしまいます。
既にシステムを導入している状況でも、新たなシステム導入する事無く解決する方法を、マイクロソフトのエクセルを活用する事で、実現できます。
何でなんでエクセルなの??
たかがエクセルじゃない‼
と、思われるかも知れませんが、実はそうではないんです。